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zoom RSS 【映画】現代中国に警鐘?!チャウ・シンチー最新作「ミラクル7号」

<<   作成日時 : 2008/06/29 16:13  

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『小学生のディッキーは母親を病気で亡くし、父親と二人暮らし。
金持ちの同級生が持っている長江1号というロボットがどうしても欲しいディッキーは、
自分の家にお金がないのを知りながらごねる。怒ってぶった父親(シンチー)はディッキーのために
ゴミの山からおかしな緑色のボールを拾ってくる。ゴミの山に見えたが実はUFOが下に埋まっており、
UFOが去った跡に置き去りにされていた緑のボールはUFOの落とし物だったのだ。
やがてボールは突然変異を始め、 足が4本あるロボット犬のような生物に変身。』

こんなイントロダクションで始まった、チャウ・シンチーの最新作はなんとSF映画だった!!

「少林サッカー」「カンフー・ハッスル」と日本でもヒットを飛ばしている彼が好きだというスピルバーグの「E.T」、藤子不二雄の「ドラえもん」へのオマージュも盛り込んである。

本当のことを言うと私はシンチー映画は「好きでも嫌いでもない」部類だった。
でもこの新作で初めて私はシンチーを格好良いと思った。ワイルドな無精髭をはやしているが、
ちょっと惚れるかも、とも思ってしまった。まるでいままで三枚目で通してきた知り合いの男子が
急に二枚目になってどっきりした感じだ。

かつて「E.T」が世界的に封切りされた頃、シンチーは20才で幼なじみのトニー・レオンと
俳優養成所に通っている頃だ。トニーはいまや大スター、だけどシンチーはあいかわらず馬鹿なこと
やってるなあ、と笑っていたのが笑えなくなってしまった。シリアスな役柄でも狙えそうな勢いだからだ。

いままでの監督生活を通して色々な経験をしたからだろうか、彼がすごく成長してるのが見えたのだった。
映画の製作とは人間の成長まで見えるものなのか。

シンチー映画というと、ドタバタパロディー70パーセント、ハートウォーミング30パーセントな印象だったが、
今回はハート・ウォーミング要素満載。不覚にも途中で泣いてしまった。

シンチーと小学生の息子の親子愛が泣かせる原因なのだが、その橋渡しをしているのがこのロボット犬「長江7号」(愛称ナナちゃん)。緑の毛玉の頭部に犬の下半身のような超カワイイ生き物だ。

舞台は中国の急速に発展を遂げている地方都市「寧波」。
上海と同じ経済圏にあり、庶民でもそこそこの暮らしをしていると想像されるが、シンチー親子の住む極端に貧しいボロ家だけが
クローズアップされる。貧乏をしながらも、息子には「嘘をつくな・人のものを取るな」と清貧を教育する曲がったことの嫌いなシンチー。

歴代のシンチー映画でも「カンフー・ハッスル」で描かれた「豚小屋」のような貧民街や「少林サッカー」でのゴミ集め稼業のように貧しい人たちが必ず描かれる。シンチーは実際に「かなり貧しい家」で育ったとされる。その苦しさを知っているから、なにか温かい物を感じるのだろうか。

実はこの映画は青天井に経済発展する現代中国への警鐘を現わしている。
経済発展するのはよいが、肝心の「心」をどこかに忘れて日夜仕事に忙殺される現代の大陸人達。
「嘘をつくな、人のものを取るな」は日本でも話題になっている中国がらみの事件達を
シンチーが知ってか知らずか揶揄しているように思えてならない。

また貧乏にもかかわらず、私立の小学校に行かせているところ、「お父さんのようにならないように勉強しろ」
などという台詞のくだりには、これまた大陸で異常に加熱している学歴第一主義への警鐘を
ならしているに他ならないだろう。

それにしてもシンチー映画の出演者はあいかわらず 「ハッと目を見張る」人が多い。
あまりの美貌で目を見張るのではなく、その反対である。よく言えば超個性的。悪く言えば美男美女キャストを探すよりも
「その反対」を探すほうが難しいんじゃないかと思うほどである。

プロダクション・ノートを読んで驚いたが息子の同級生の小学生なのに身長180センチはあろうかと思われる巨漢の女子は
実はなんと男性。本業はプロレスラーで中国本土でシンチーが見つけ、役に抜擢したそうだ。
吹替では声が異常に可愛く、ギャップがすごい。

金持ち同級生の用心棒役の一回り小さい巨漢男子は実は23才の女性。
香港の人気歌手、ハッケン・リーのコンサートで注目を集め、多芸ぶりを買われての映画出演となったそうだ。

「ミラクル1号」を所有する金持ち同級生役男子も実は女の子。
そして極めつけはシンチーの息子役ディッキーまでもが、実は女の子だったのだ。
それにこの子は実生活でもシンチーの養子になったというのが話題に上ったのは記憶に新しい。

アイヤー!!!
中国は国土も広いだけあっていろんな人がいるものである。と同時にオーディションで男の子役を選ぶ
つもりが女の子にしてしまった、というシンチーの頭の柔らかさ。

BGMに80年代のディスコサウンド「サニー」(by Bonnie M?) が使われていたのにもぶっ飛んだ。
はっきりいって物語とぜんぜん関係ない(笑)。単にシンチーが好きなだけだろうか?

お終いに原題の「長江7号」とは中国のシールド工作機や北朝鮮の火力発電所の名前と同じなのだが、
これ以上深読みをするのはナンセンスということだろうか?

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